自分がおばあちゃんになったとき、入りたいと思った
ホームでは常に誰かが笑っています。7人のパートさんが子連れ出勤なので、赤ちゃんもいて大家族みたいです。
認知症患者ではなく、人生の大先輩です
おじいちゃん・おばあちゃん子だったので、お年寄りの生活のお手伝いをしていきたいと思って、介護の道に進みました。東五反田倶楽部は、小規模多機能型居宅介護という形態を取っていて、約20人の認知症の方に「通い」「お泊り」「訪問」という3つのサービスを行っています。グループホームのケアの特徴は、“家族みたいに一緒に生活している”こと。例えば、ご飯づくりを通いの利用者さんが手伝ってくれているのですが、人生の大先輩として本当に学ぶことが多いです。
寄り添い続けたことで頑なだった方に変化が起こった
新入社員の時、ケアしはじめた1人暮らしの90代の女性がいました。長年、経理の仕事をしていて、きっちりした性格の方だったので、訪問すると「私ぼけちゃったのよ。死んだほうがましだわ」とずっと自分を責めていました。
最初は、元気になってもらおうと励ましていました。ところが、一緒の時間が増えていくうちに「無理に話しかけなくても、傍にいてあげるだけでもいいんじゃないかな。自分がまずその方といることを楽しもう」と思うようになったんです。いつしか「うんうん、大変だったんですね~」とひたすら話を聞いてあげるようになっていました。
1年近く経った時、その方は「元気に生きなきゃだめよね」と言い出したんです。自分から話しかけなくても、笑顔になっていったのを見て、ただ傍にいることも意味があり、間違っていなかったんだと思いました。「あなたがいてくれて本当に嬉しい」といわれたときは、うれしかったですね。介護でよくいわれる「寄り添う」という言葉の意味を悟った印象深いエピソードです。
篠田薫さんの
1日のスケジュール
- 9:00
- 出社、訪問などの予定を決める
- 9:10
- 訪問、通所のお迎え、入浴介助、食事づくり
- 12:00
- お昼ごはんの配色訪問、昼食
- 13:00
- 訪問、送迎、夕食づくり、買い物
- 17:00
- 夕ご飯の通食訪問、送迎
- 17:30
- 記録の記入
- 18:00
- 終業
忙しい時もありますが、私たちスタッフがバタバタしてしまうと利用者さんたちに「お手伝いしなきゃ」という気持ちにさせてしまいます。全体を見て優先順位を考え、余裕をもって仕事ができるよう心掛けています。
Rewarding きのこグループで働くやりがい
仕事が終わった後ものんびりしてしまう職場
きのこグループの1番の特徴は、自由な雰囲気です。利用者さんとドライブにもいくし、美容院にも行けます。一人ひとりに合わせて毎日のスケジュールが決まるので飽きないですね。
利用者さんが笑顔になってくれる瞬間は、やりがいを感じます。介護といえば、身体介助のイメージがありますが、私たちが大切にしているのは、利用者さんとの対話や、一緒に生活をするというところです。日々、話をするからこそ生まれる家庭的な雰囲気が、私はとても好きです。家よりも賑やかで温かいので、仕事が終わった後も職場でのんびりしてしまうくらい(笑)。なにより自分自身が楽しめる職場だと思います。